医学の進歩によって、直接医師と対面しなくても治療を受けられるようになりつつあります。新型肺炎の流行では、初診でも医師の問診を自宅にいながら受けられるオンライン診療も浸透しました。そのため、医療機関に出向く時間がない人や、寝たきりの人でも気軽に医師の診察を受けられるようになってきています。
また、遠隔で受けられるのは診察だけではなくなっています。手術に関しても、手術支援ロボットを使用することで、スペシャリストの指示を仰ぎながら、難易度の高い手術を受けられるようになってきています。もちろん、執刀する医師にはそれなりの技術は求められますが、高名な医師のアドバイを受けながら、遠隔地で手術が受けられるのは画期的なことだといえるでしょう。
それから、子供が誤飲をしてしまい、体内に異物が入ったときなどにも、超小型のロボットを飲み込むことで、体外へスムーズに排出できるようになってきています。このような処置に用いるロボットはカプセル状になっているものが多く、飲み込むときの苦痛も少ないのが特徴です。このような技術は、大腸の内視鏡検査や胃カメラ検査にも用いられるようになりつつあり、患者に負担をかけることなく、体内の様子を撮影できるようになっています。
このように、近年医療はAIの力で目覚ましい進歩を遂げており、将来的には、認知症判断システムや患者の検温、誘導などの作業を行うAIも登場することが予測されています。